CASIO初、機械式モデルがエディフィス(EDIFICE)から登場することは皆さんご存知のことと思います。
タイトルなし
ラインアップは大きく分けて3種類。
 ①カーボンケース&カーボン文字盤のラバーベルト仕様
 ②SSケース&カーボン文字盤のSSブレス仕様
 ③SSケース、SSブレス仕様
当然①が一番高額で、③が一番安価となります。

私は勘違いしていて、てっきりカーボン文字盤が色違いで4種類あるのかと思いきやそうではないんですね。
さらに、サイズもカーボンケースモデルの方がちょびっと大きくなっています。
これは後述するPRXと同じですね。

そして、搭載されるムーブメントはNH35。セイコーの外販モデルです。
こちらのスペックは、『パワーリザーブ:約40時間(最大巻上時)日差:-35秒~+45秒以内』というもの。外販モデルらしい普通のスペックです。
NH35は、日本国内だけでなく世界各地で使用されています。
駆け出しマイクロブランドは、ミヨタにするかセイコーにするか、まずはそこで迷うんですよね。

このNH35搭載に関し様々な意見がありますが、私としては、「最初から自社ムーブメント搭載するなんて無理なんだからスモールスタートとしてOK」という評価です。
成功(市場に受け入れられる)かどうか分からないのに、新たに開発&生産ラインを立ち上げることができないのは明々白々。
最初は外販ムーブメントとなるのは至極当然でしょう。

次に価格ですが、カーボンケースモデルで定価約7.5万円です。

私が現在も愛用(ヘビーユース)しているPRXカーボンモデルの約半額です。
ラバーベルトであり、機械式モデルであり、カーボンケースであるという、結構共通点が多いでモデルです。
しかし、PRXの肩を持つならば、半額だからって本当にエディフィスでいいの?という問いかけをさせてもらいます。

① SWISS MADE
PRXの文字盤には「SWISS MADE」の表記があります。つまりスイスネス法(ムーブメントがスイス製、ケーシングをスイスで実施、ムーブメントの60%以上がスイスで製作されている等)が満たされているということになります。
一方で、エディフィスの方は「CASED IN CHINA」であり、ムーブメントの錘には「MALAYSIA」の刻印があります。
安さの理由でもありますが、所有欲を満たすのはSWISS MADEであることは間違いなし。

② 傷防止加工無反射コーティングサファイアクリスタルガラス
PRXの風防は無反射コーティングがされている表記がありますが、エディフィスの方は単なる「サファイヤガラス」表記のみ。
オールブラックの時計って結構文字盤読みにくいんですよ。
ここはケチらず、無反射コーティングとしてほしかった。

③ Powermatic80
80時間パワーリザーブって結構便利。複数本使いは2~3日放置しても時間調整の必要なし。
Powermatic80はETA2824-2のロングパワーリザーブバージョンであるところ、その制度はスタンダードなものでも±12秒くらい(ETA2824-2)。
一方、NH35は-35秒~+45秒だから、精度の面でもダンチ。

ただ、三つ折れバンドはエディフィスが羨ましい(笑)

長年、機械式モデルを発売してきたスウォッチグループの一角と、CASIO初の機械式モデルとを比べるのは、トヨタとテスラがガソリン車で競うようなものですが、同じ土俵に立った以上、バチボコに殴り合ってもらいます(笑)


≪今後≫
たぶん、Gショックには機械式モデルは搭載されません。
機械式時計は、極端な話、自転車のハンドルに伝わる振動にすら影響を受けます。「Gショック」として発売する以上、相当の負荷に耐えられるスペックが求められますが、外販ムーブメントを使ってそれが達成できると思えないし、できたとしてそれが着用に耐えられる大きさなのか、買ってもらえる価格なのか、という点が解決できないと思うからです。
そうではなく、オシアナスラインであれば、高級化に舵を切る第二第三の矢としては有効と思います。
つまり、SEIKOでいうところのセイコー5をエディフィスに負わせ、キングセイコーぐらいの価格帯でオシアナスの機械式モデルを投入する。
その場合、セイコーやミヨタではなく、SW200-1あるいはSW300あたりになるか、頑張りに頑張って自社ムーブメントを載せてくるでしょう。
こんな、未来を予測してみました。
皆さんはどんな未来になると思いますか?もちろん、もう数モデルエディフィスで発売して様子見するとは思いますが。

色々申し上げましたが、まずはCASIO初の機械式モデルが発売されることを祝おうではありませんか。