電波時計やGPS時計の類は、その性質から多機能モデルが求められる傾向にありますが、私はやっぱりシンプルな3針仕様が好きです。
GMT機能やストップウォッチ機能などがあったとしても、“今”を正確に知ることが出来るのが大切ですから。

アストロン3針シリーズ(cal.3Xシリーズ)は一時期、シリーズの外縁に追いやられていたものの、徐々にそのラインアップを増やしていますし、弊ブログでも何度も取り上げています。
過去記事


そして、今回新たに3Xシリーズに新たなモデルが加わりました。
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このモデルは「オリジン3Xシリーズ(公式HP)」に位置付けられています。
なるほど、ケース形状は見慣れたオーバル型。
気になるリューズ上下の出っ張りも控えめになっています。
スペックは以下のとおり。
 41㎜×13.1㎜
 cal.3X22
 純チタン外装、デュアルカーブサファイア(スーパークリア コーティング)
 247,500 円(税込)

スッキリとした見た目で好感があります。
黒、青、シルバー文字盤展開は、もはやお決まりですね。まぁこのモデルは定番商品として購入してもらうのが目的ですので、赤とか黄色とか奇抜な色で展開することはないでしょう。
先代も、少し尖ったのは金の指し色の入ったレバーストラップ仕様ぐらいでしたから。(放置・・・)

さて、247,500円(税込)という価格は頑張っているように、一瞬見受けられるのですが、どうでしょう。
現在の3Xシリーズラインアップと過去モデルを比較してみます。
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異形の形をして、ゾワゾワした先代のチタン×GPS×3針モデルと比較すると、万人受けするデザインであることがパッと見て分かります。
一方、先代はSSモデル、チタンモデルともにベゼルにセラミックが奢られていたところ、今回は特になく、その代わりデュアルカーブサファイアとなっています。
これはデザイン上のことと思いますが、そのせいで上方向に厚みが増し、シリーズ中最大の厚さとなっています。
上方向の厚さなので装着感にはあまり影響がないと思いますが、最薄のものと比べると2.1㎜も違うのは驚きですね。

ここ数年来の値上げ(そもそもSBXD013も発売当初から比べると44,000円!も定価が上がっている)を考えると、過去モデルと値段の比較は酷かもしれませんが、若干のグレードダウン感は否めません。

しかし、販売戦略を考えると、下手にセラミックベゼルを奢って価格が高くなり、cal.3X62搭載モデルと価格差が無くなるぐらいなら、分かりやすく価格差を設けた定価とするのは理解できます。
当モデルは、一番安く購入できるGPSウォッチとしての役割を果たすことが重要であり、仕様や機能をブランドイメージを損なわない程度に絞ることが求められているからです。

むしろ、懸念されるのは、シンプルに徹したために、下位の電波ソーラーモデル(アストロン)との戦いを制することかもしれません。
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