モーリスラクロアのアイコンシリーズにフルセラミックモデルが誕生しました。
かねてより、当ブログではアイコンの次の一手として、チタンやセラミックなどのSSとは違う素材について言及しており、先日のチタンモデルに続いて、考えさせられる選択肢が増えました。

過去記事


チタンモデルが出たときは、結構厳しいことを言いました。
やはり、素材としてのチタンは、SSに次いでオーソドックスなものであり、国内のお買い得モデルをはじめ多くラインアップされている以上、厳しく言わざるをえません。
しかし、殊、セラミックモデルとなると国内を見るとベゼルリングやベゼルに一部が使われているに過ぎず、国内勢とのお買い得バトルの基準から外れます。

【スペック】
タイトルなし
ホワイト
39㎜×11㎜ cal.ML115 525,800円(税抜478,000円)
ブラック
42㎜×11㎜ cal.ML115 525,800円(税抜478,000円)

ご覧のとおり、大きさの違いだけでその他のスペックは価格も含めてほとんど同じです。
厳密には、デザインは39㎜は日付窓の横にインデックスが無かったりと違うんですが。

まず気になる点が仕上げです。
ホワイトは『ポリッシュ仕上げ』、ブラックは『サンドブラスト仕上げ』となっています。
ココがこのモデルの特徴でもあり、少し心配な面でもあります。
世の中のセラミックモデルの大半がポリッシュ仕上げです。
つまり、セラミックモデルの文字通りアイコンとなっているのがポリッシュ仕上げであり、ブラックモデルはそれを敢えて行わず、サンドブラスト仕上げとし、マットな質感にしています。

果たしてこれが吉と出るか、凶と出るか・・・

39㎜はレディースとしての展開が主と思われるので、煌びやかなポリッシュ仕上げなのはいいんですが・・・

ホンダステップワゴンのような匂いがします。
ミニバンの王道を往くノア・ヴォクシーやセレナのような「オラオラ系」デザインではなく、割とシンプルなデザインとして他との違いを出しましたが・・・なかなか販売が振るいません。
タイトルなし
セラミックモデル以外はポリッシュ仕上げがほとんどであり、ブラックでポリッシュ仕上げが欲しければPVDモデルを選ぶことができます。(チタンはサンドブラスト+ポリッシュ)
既存モデルとのカニバを防ぐためにサンドブラスト仕上げにしたのかもしれませんね。

黒白というオーソドックスなカラー展開から始まりましたが、ウブロのごとくブルーやその他の色での展開も今後、期待したいところです。

次に気になるのが裏蓋。
タイトルなし
ご覧のように、ブラックとホワイトでは裏蓋の仕上げが異なります。
ホワイトは明らかにSS、一方ブラックはSS?なんでしょうか。
HPには「ケースバック: 無反射コーティングを施したサファイアガラスを使用したオープンケースバック」とだけ記入されておりどちらか分かりません。

仕上げを変えたことも、ポリッシュ仕上げで統一したホワイト、裏蓋をポリッシュ仕上げにするとサンドブラスト仕上げとの相性が悪くなるため変更したブラックということで理解ができます。

ブラックもおそらくSSですかね。
セラミックは引っ掻き傷には強いですが、裏蓋のネジを締めこむときの力には耐えられず、パキッと割れそうですから。
裏蓋をチタンにしてくれたら、軽さも追及できたんですけどね。
ちなみにチタンモデルはどうなんでしょうか?
ご存知の方がいたら教えてください。

最後に気になる点が、ストラップ展開です。
アイコンシリーズのセールポイントの一つが、イージーチェンジャブル機能を有したストラップとその種類の多さです。
特に、すでに多く発売されているSSモデルに対しては特筆すべきものがあります。
しかし、たとえSSモデルのものを流用できたとしても中心部のパーツがSSモデルのシルバーが付いており、不自然とならざるをえません。
ブロンズモデルなどの他の異素材モデルにもいえることですが、SSモデル以外の替えストラップは放置されているのが現状であり、セラミックモデルも同様の運命を辿る匂いがします。

セラミックモデルは他ブランドのモデルと比べると安いですが、ムーブメント側から見ると割高であることは否めません。
チタンモデルのときも言いましたが、COSCムーブメントを積めば攻守最強と言ってもいいのでしょうが・・・

そのため、今後、セラミックブレスではないモデルの展開を期待したいです。
ブラックであればラバーベルトよりも黒のコーデュラナイロンを用いたものがいいでしょう。
ホワイトであれば、ホワイトラバーやホワイトレザーでも可愛く仕上がると思います。

セラミックブレスでなければ、税込40万円台半ばで出せるでしょう。
こちらも今後に期待したいところです。

色々言いましたが、税込52万円というのはやはりスゴイ価格だと思います。
周りを見渡せば、フルセラミックならば100万円超が当たり前の世界ですので、飛びつく人は多いのではないでしょうか。
私も気になります。
12月末あたりにチタンと共に店頭に並びそうなので、それぞれ試着してみたいですね。