モーリスラクロアの看板モデルである「アイコン(AIKON)」にチタン外装&ブレスのモデルが登場しました。
かつてクロノグラフに品番「AI6038-TT032-330-1」というモデルがありましたが、今回は3針もひっさげての登場。
アイコンシリーズといえば、「ブロンズ」「リサイクルプラ(Tideシリーズ)」がありますが、最近PVDのノンデイトモデルが発売されましたので、あら?と思っていたところでした。
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3針モデルは42㎜、クロノグラフは44㎜と、SSモデルと同サイズ。
また、搭載ムーブメントもcal.ML115(セリタCal.SW200-1ベース),cal.ML112(バルジュー7750ベース)と同一。
文字番は、グレー文字盤は置きに行った感がありますが、紫・ベージュ(ゴールド?)文字盤は冒険していてハッと目を惹きます。

気になる価格は3針473,000円(税込)、クロノグラフ728,200円(税込)です。
SSモデルよりそれぞれ20万円ほど価格上昇しています。
クロノグラフは過去には税込50万円台だったことを考えるとずいぶん値上がりしたものです。
それにしても外装だけで20万円高か・・・

正直、アイコンは文字盤違いに力を入れ過ぎました。
プチヒットした「アーバントライブ」なんかもありましたが、1発目は即完売だったものの2発目のスケルトンモデルは不発。
その後も、カラーダイヤルやアラビア数字モデルを投入していますがパッとしません。

原因は飽きられたことと、価格の上昇です。
いまや3針のSSケース&ブレスモデルは約35万円です。
ケースの仕上げや搭載ムーブメントを見るに割高なのは否めません。

販売力が違うとはいえ、フォーメックスのエッセンスが税込30万円を切っていますし、文字盤のバリエーション(素材)も豪華なので後塵を拝しています。

アイコンは、セラミックケースやセラミックベゼルといった素材の展開など、もっと伸びしろがあったはずなのに、価格上昇の波に乗った(乗らざるをえなかった)せいで、ブランドに見合わない価格となってしまいました。

もちろん、“価格”という点においては、クオーツモデルをかつての自動巻モデルの価格で展開し、下支えをしようとしています。
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ですが3針クオーツが168,000円~、クロノグラフは212,300円~、であり、それこそ国産ブランドであれば、電波モデル、GPSモデルも余裕で手に入り、なおかつ、クオーツであれば半額しかも光発電機能付きです。
もちろん、デザインはいいので人とは違うものが欲しい、というのであれば全然OKかと思いますが。

TIDEモデルのプラスチックベルトも何だか実現されなさそう。
技術的にできても価格の折り合いがつかないんでしょうね。

最後はチタンと全然違う話になってしまいました。
あと2、3年早ければ、20万円台後半で手に入ってラグスポチタンモデルの覇権をとっていたかもしれません。
ずーっとSSで、文字盤違いだったもんなぁ。
また新しいの出るかも。。。と思ったらホイホイ買えないですよね。そして、値段が上がりさらに買えなくなるという悪循環。

アイコンはお値段そのままで自社ムーブメントやクロノメーター規格をとったムーブメントを載せるしか起死回生の道はないかもしれません。