スウォッチグループ内コラボレーション企画第二弾。
昨年のムーンスウォッチの反響が大きく(大き過ぎ)、今回も同じような騒動になるかと思いきや、割と購入者側は冷静で、発売日に大した混乱もありませんでした。
ムーンスウォッチのときよりも販売店舗が増えたことも一因かもしれません。
今回は五大洋(北極海、南極海、太平洋、インド洋、大西洋)に着想を得たモデルとなっており、ブランパンの誇るダイバーズモデルである「フィフティファゾスム」のデザインコードを使用しています。
そしてケースのカラーリングは各海に生息する「ウミウシ」のカラーリングを参考にしているそう。
今回記事を書くにあたり、「世界のウミウシ」なるサイトを見つけました。
HP
なんでもウミウシは世界に5000種いるそうですよ。(クラゲ約3000種、貝10万種)
今回の画像はこちらかすべて参照させていただきました。
気になった方はぜひHPを覗いてみてくださいね。
【北極海×スギノハウミウシ×ケースカラー:ベージュ】
画像出典:スギノハウミウシ Dendronotus primorjensis | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【太平洋×クロモドーリス・クーターイ×ケースカラー:イエロー】
画像出典:クロモドーリス・クーターイ Chromodoris kuiteri | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【大西洋×アオミノウミウシ×ケースカラー:ブルー】
画像出典:アオミノウミウシ Glaucus atlanticus | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【インド洋×アカフチリュウグウウミウシ×ケースカラー:グリーン】
画像出典:アカフチリュウグウウミウシ Nembrotha kubaryana | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【南極海×Tritoniella Belli×ケースカラー:アイスホワイト】
画像出典:Tritoniella belli Eliot, 1907 (medslugs.de)
ウミウシたちのビビットな色遣いが再現されていることが良く分かります。特にインド洋モデルはその独特な色の組み合わせが、人知の及ばないクレイジーな感じがして良いです。
透明な回転錘にはウミウシたちのイラストが描かれていますが、実際の写真と見比べてみるのとでは説得力が違うと思います。
さて、ウミウシから時計に話を戻すと、ケース径:42.3 mm、ケース厚さ:14.4 mmはオリジナルのフィフティファゾスムよりもコンパクト(45㎜×15.4㎜)であり、許容できるサイズ感となっています。
ただの色違いかと思いきや、北極海・南極海モデルだけ他と意匠が異なり、文字盤への装飾の追加され日付表示がオミットされています。
この点、デザインが上手だなと思いました。日本なら確実にすべてのモデルに日付表示を入れることになるでしょう。
想像ですが、デザインチームは北極海・南極海に実際に行ってみて、その場所は「日付」という概念は不要であると肌で感じたのかもしれません。
今回のコラボモデルは前述のとおり、話題にはなったものの前回(ムーンスウォッチ)ほどの熱狂では迎え入れられていません。
当然、「1回目⇔2回目」、「知名度(オメガ⇔ブランパン)」も影響しているでしょう。しかし、それだけではないような気がします。
①定番カラーの不在。
フィフティファゾスムの定番カラーと言えば、黒×黒もしくは青×青です。
前作では月・金星モデルがオリジナルスピマスの位置を担っていましたが、今回は不在です。
定番カラー無くして派生カラーのみでの展開だと、入り口のハードルとしてはやや高くなったと言えるでしょう。
5000種からなるウミウシですから、当然、これらのモデルに合うウミウシたちもいます。しかし。これを行わなかったのは、定番カラーへの人気の集中やブランパン側からの抵抗といった要因があったからかもしれません。
②システム51採用
システム51は機械式ムーブメントながら、完全オートメーションで製作され時計を動かすために必要なパーツを極限まで絞り込んでいます。
それでいながら、90時間パワーリザーブ、公称精度±10秒というスペックを誇ります。
しかし、オーバーホール不可の使い捨てムーブメントという側面も持ちます。
漁網をリサイクルするサスティナブルな一面があるかと思えば、壊れたら捨てるムーブメントの採用という相反する態度。
時計を買う人は「この時計を生涯持ち続けるぞ」とまでは思わないにしても「壊れたら直そう」「電池が切れたら替えよう」と考えて購入します。
そのとき、「壊れても直せません」「そもそもケースから取り出せません」と言われて果たして購入するでしょうか。また、中古でこの時計を購入するにしても、誰がババ(自分の時に壊れる)を引きたいと思うでしょうか。
この時計には「続き」が無いんです。
③値段が高い
ムーンスウォッチは、今でこそ値上げをした(40,700円)にせよ、発売当初は33,500円とメチャ安でした。値段の安さが前回の狂想曲の一番の要因だったといっても過言ではないでしょう。
これが、発売当初はメルカリなどで15万-16万円で売買成立していたのですから、一撃10万円も儲かったわけです。
一方、今回のモデルは60,500円です。②のように続きの無い時計に対し、残念ながら時計好きは惹かれません。60,500円支払うならもっといい時計、あるいは革靴などを購入し長く楽しむ方が個人的にはイイと思います。
メルカリでの出品は75,000-90,000円ほどで売買成立しています。
頑張って並んでも10,000円ちょっとの利益しか出ていません。
このモデルはオンラインで発売していませんので、交通費と思えばメルカリで購入するのも一つの手です。
いまだにムーンスウォッチがオンライン販売していない現状を鑑みると、このモデルのオンライン販売も期待薄です。
また、時間が経つと偽物が出てきます。ムーンスウォッチのときも被害にあったが少なくなかったようです。
もう少し下がるから様子を見る、、、のも一つの手ですが、中華製の偽物を掴まされるリスクも高くなることを覚悟すべきでしょう。
発売日に買ったレシートを添えて「発売日当日に購入しましたが、着ける機会がないので出品します」と偽物と一緒に写真を上げても、誰も真偽の確認はできませんから。
昨年のムーンスウォッチの反響が大きく(大き過ぎ)、今回も同じような騒動になるかと思いきや、割と購入者側は冷静で、発売日に大した混乱もありませんでした。
ムーンスウォッチのときよりも販売店舗が増えたことも一因かもしれません。
今回は五大洋(北極海、南極海、太平洋、インド洋、大西洋)に着想を得たモデルとなっており、ブランパンの誇るダイバーズモデルである「フィフティファゾスム」のデザインコードを使用しています。
そしてケースのカラーリングは各海に生息する「ウミウシ」のカラーリングを参考にしているそう。
今回記事を書くにあたり、「世界のウミウシ」なるサイトを見つけました。
HP
なんでもウミウシは世界に5000種いるそうですよ。(クラゲ約3000種、貝10万種)
今回の画像はこちらかすべて参照させていただきました。
気になった方はぜひHPを覗いてみてくださいね。
【北極海×スギノハウミウシ×ケースカラー:ベージュ】
画像出典:スギノハウミウシ Dendronotus primorjensis | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【太平洋×クロモドーリス・クーターイ×ケースカラー:イエロー】
画像出典:クロモドーリス・クーターイ Chromodoris kuiteri | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【大西洋×アオミノウミウシ×ケースカラー:ブルー】
画像出典:アオミノウミウシ Glaucus atlanticus | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【インド洋×アカフチリュウグウウミウシ×ケースカラー:グリーン】
画像出典:アカフチリュウグウウミウシ Nembrotha kubaryana | 世界のウミウシ (seaslug.world)
【南極海×Tritoniella Belli×ケースカラー:アイスホワイト】
画像出典:Tritoniella belli Eliot, 1907 (medslugs.de)
ウミウシたちのビビットな色遣いが再現されていることが良く分かります。特にインド洋モデルはその独特な色の組み合わせが、人知の及ばないクレイジーな感じがして良いです。
透明な回転錘にはウミウシたちのイラストが描かれていますが、実際の写真と見比べてみるのとでは説得力が違うと思います。
さて、ウミウシから時計に話を戻すと、ケース径:42.3 mm、ケース厚さ:14.4 mmはオリジナルのフィフティファゾスムよりもコンパクト(45㎜×15.4㎜)であり、許容できるサイズ感となっています。
ただの色違いかと思いきや、北極海・南極海モデルだけ他と意匠が異なり、文字盤への装飾の追加され日付表示がオミットされています。
この点、デザインが上手だなと思いました。日本なら確実にすべてのモデルに日付表示を入れることになるでしょう。
想像ですが、デザインチームは北極海・南極海に実際に行ってみて、その場所は「日付」という概念は不要であると肌で感じたのかもしれません。
今回のコラボモデルは前述のとおり、話題にはなったものの前回(ムーンスウォッチ)ほどの熱狂では迎え入れられていません。
当然、「1回目⇔2回目」、「知名度(オメガ⇔ブランパン)」も影響しているでしょう。しかし、それだけではないような気がします。
①定番カラーの不在。
フィフティファゾスムの定番カラーと言えば、黒×黒もしくは青×青です。
前作では月・金星モデルがオリジナルスピマスの位置を担っていましたが、今回は不在です。
定番カラー無くして派生カラーのみでの展開だと、入り口のハードルとしてはやや高くなったと言えるでしょう。
5000種からなるウミウシですから、当然、これらのモデルに合うウミウシたちもいます。しかし。これを行わなかったのは、定番カラーへの人気の集中やブランパン側からの抵抗といった要因があったからかもしれません。
②システム51採用
システム51は機械式ムーブメントながら、完全オートメーションで製作され時計を動かすために必要なパーツを極限まで絞り込んでいます。
それでいながら、90時間パワーリザーブ、公称精度±10秒というスペックを誇ります。
しかし、オーバーホール不可の使い捨てムーブメントという側面も持ちます。
漁網をリサイクルするサスティナブルな一面があるかと思えば、壊れたら捨てるムーブメントの採用という相反する態度。
時計を買う人は「この時計を生涯持ち続けるぞ」とまでは思わないにしても「壊れたら直そう」「電池が切れたら替えよう」と考えて購入します。
そのとき、「壊れても直せません」「そもそもケースから取り出せません」と言われて果たして購入するでしょうか。また、中古でこの時計を購入するにしても、誰がババ(自分の時に壊れる)を引きたいと思うでしょうか。
この時計には「続き」が無いんです。
③値段が高い
ムーンスウォッチは、今でこそ値上げをした(40,700円)にせよ、発売当初は33,500円とメチャ安でした。値段の安さが前回の狂想曲の一番の要因だったといっても過言ではないでしょう。
これが、発売当初はメルカリなどで15万-16万円で売買成立していたのですから、一撃10万円も儲かったわけです。
一方、今回のモデルは60,500円です。②のように続きの無い時計に対し、残念ながら時計好きは惹かれません。60,500円支払うならもっといい時計、あるいは革靴などを購入し長く楽しむ方が個人的にはイイと思います。
メルカリでの出品は75,000-90,000円ほどで売買成立しています。
頑張って並んでも10,000円ちょっとの利益しか出ていません。
このモデルはオンラインで発売していませんので、交通費と思えばメルカリで購入するのも一つの手です。
いまだにムーンスウォッチがオンライン販売していない現状を鑑みると、このモデルのオンライン販売も期待薄です。
また、時間が経つと偽物が出てきます。ムーンスウォッチのときも被害にあったが少なくなかったようです。
もう少し下がるから様子を見る、、、のも一つの手ですが、中華製の偽物を掴まされるリスクも高くなることを覚悟すべきでしょう。
発売日に買ったレシートを添えて「発売日当日に購入しましたが、着ける機会がないので出品します」と偽物と一緒に写真を上げても、誰も真偽の確認はできませんから。
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