タイトルなし
今年は44GS55周年の年であり、多くの44GS記念モデルが発売されました。
当ブログでも、まだでるんか!?と言いながらも、次は何が出るんだろうかと若干期待していたことを正直に告白します。

さて、過去記事ではSLGH013の登場の予告はしていましたが、エバーブリリアントスチール(EBS)であること、ネットリーク記事からアイスブルー系統の文字盤であることが分かっていたため、これまで同様限定モデルではないかと思っていました。
しかし、今回のモデルは通常モデルでした。
過去記事


EBSは、プロスペックス55周年モデル(ファースト、300m、1000m)を皮切りに採用された外装材で、44GSにおいてもSLGH009、SLGA013という限定モデルにしか採用されていませんでした。
プロスペックスの限定モデルにのみ展開されていた素材でしたから、グランドセイコーへの展開は正直驚きです。
過去記事

「耐食性」という切り口でこの素材の特徴が語られますが、この切り口からは、スポーツモデルへの親和性は高いと思いますが、通常の高級モデルへ採用するにはEBS本来の魅力が薄れてしまうような気がします。

「耐食性」が高いということは、何十年後も同じ輝きを保つということなのでしょうが、だったら「金・プラチナ」でよくない?と思っちゃいます。
海や川などの環境下での仕様により、数年で腐食する環境にあるならともかく。
結局、「SS(ステンレススチール)」でしょ、という大枠で語られてしまう、哀しき存在と思います。

貴金属系のモデルでは、WGやPtは「持っている人だけが分かる」のである意味人気(不人気)です。パット見ではSSと区別がつきませんからね。
ですが、(たとえば)ロレックスデイトナでは、WGモデルはオイスターフレックス採用ですし、Ptは茶ベゼル&アイスブルー文字盤というようにパッと見で分かるよう工夫しています。
言い換えれば、オーナーの所有欲を満たしてくれ、語らずともドヤれます。

最近スーパーでオイスターフレックスのデイトナをしている方を見かけましたが、公式に当てはめてPtモデルだということが分かりましたし、腕にミニバン乗せとる!と思ったものです。
日本人の美徳は奥ゆかしさともいわれますが、高級時計の世界ではだれがどう見てもパッと見で分かるアピールも必要と思います。

グランドセイコーはなぜスポーツコレクションではなく、44GSにのみ採用したのでしょうか。
先日のブログでも紹介したとおり、当モデル以外にも水色文字盤があり、水色文字盤はEBSケースの44GSだけ!というわけでもなく、オイスターフレックスのようなラバーベルトを装着して冒険する度胸もなく。
過去記事


グランドセイコーはEBSの育て方を失敗したと思います。
ここからどのように巻き返しをねらうのか、それはそれで楽しみです。

気を取り直して・・・
 44GSの2022年9月時点のレギュラーラインアップは以下のとおりとなりました。
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皆さん(私もですが)にとって身近な存在といえば、cal.9R65搭載のSSモデルかcal.9F85搭載のモデルでしょうか。おそらく、売れ筋もこの2点でしょう。
限定モデルに目を向けると、EBSケースモデルや文字盤違いなど様々ですし、過去の限定モデルに目を向けるとコンビクオーツのSAGV238(cal.9F82)やSBGR081(cal.9S65)などがあります。
私もSBGV007を愛用している身として、44GSのモデル拡充には注目しています。

手巻モデルに続いて加わったレギュラーモデルですが、もう少し下の方もお願いしますよ、セイコーさん・・・